広島県の造船業の工場の多くは、外国人の人材が欠かせない存在となっている。尾道市因島にある造船会社では、26年前からインドネシア人やベトナム人などの技能実習生を受け入れている。イスラム教徒の社員たちが礼拝前に専用の洗い場で足を洗っている。この会社では休憩中に礼拝を行うことができる。無料の日本語教室もある。コストをかけて環境を整えることで多くの外国人が集まるようになり、今では社員の半数が外国人。今年6月、2027年までに外国人の技能実習制度を廃止し、育成就労制度を導入する改正法が成立した。大きな変更点の一つが転籍。福島侑さんたちは新たな人材確保へ模索を始めた。利用するのは特定技能制度。頼りにしたのが5年ほど福島さんの会社で働いていた元技能実習生のサルジョンさん。今はインドネシアで日本語学校を開いている。福島さんは、サルジョノさんの学校で特定技能1号の人材を育成できるカリキュラムができれば、安定して人材を確保できると考えている。