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「秋麗」 のテレビ露出情報

7月に5年半ぶりに全館の営業を再開した道後温泉本館。その正面に店を構えるのが愛媛の老舗菓子店の一六本舗。1番人気は年間100万本を売り上げる一六タルト。柚の入ったあんこをのの字に手巻きし、昔から変わらぬ作り方をしている。創業は明治一六年で店名の由来にもなった。店の奥にはタルトの文字が。このタルトづくりの総責任者の谷口義郎さんは今年四八年目を迎えた和菓子職人。秋の新作作りをし、技術を伝えようとしていた。取り出したのはプリンに容器で作った自作の分割機。毎月16日は一六の日で、限定の新作販売に向け指導を受けるのは東照さん。分割した和菓子を色とりどりに重ねていく。漁師の四男として生まれた谷口さん。小さい頃は伊予灘でとれたいりこの加工を手伝う日々。高校の食品加工化学科を卒業し一六本舗へ。同じ職場にいた香奈子さんと結婚し三人家族に。趣味は山の散策で、そこで感じた季節感を和菓子に落とし込みこれまで1000種類は作ってきた。東照さんは師匠の和菓子作りを見て学ぶ。それが谷口さんの指導哲学。
62歳のときに糖尿病とがんを患った谷口さんは、手術で胃の3分の2を摘出し、体重も30キロ近く減少した。体調が万全ではない妻を支えながら和菓子作りを続けている。一六本舗の永木さんは、入社4年目。自他ともに認めるスイーツ女子。洋菓子担当として四季折々のケーキの土台を作っている。お昼休みは社員食堂へ。ここで楽しみにしていることは賞味期限が近くなったお菓子が並べられて無料だという。休日に永木さんは同僚とカフェスイーツ巡りへ。
一六本舗に7月、コンサルタントが訪れた。中小企業の経営課題改善に取り組むハンズオン支援。お菓子作りは複雑な工程が多く効率化や安全の確保が必要に。永木さんも積極的に職場改善に乗り出した。明治から愛されるお菓子作り。源には年齢や性別の垣根をこえて自立し成長する従業員の力が。その大切さを身にしみて感じる出来事があった。コロナ禍で道後温泉本館は閉館し商店街の一六本舗も閉店を余儀なくされた。これにより数千万円の売上がほぼ0に。コロナ禍が終わり、道後にも人が戻ってきた。訪れた人に一六本舗の新しい姿をみせたいと、そんな思いを抱いていたのは矢野啓子さん。夫とは職場結婚をし母になった。普段は休みをずらし家事を分担。食事を作るのは夫。子供の弁当づくりを手伝った。矢野さんはいま、新しい名物を生み出そうとしていた。創業から大きな変化がなかったタルトを天麩羅にした。谷口さんたちと試作を重ねテイクアウトで食べられるようにした。しかしまだ足りない所に矢野さんは一号店が分かりづらいという。
谷口さんの楽しみは孫の顔をみること。一六本舗のお菓子を子どもたちは楽しみにしている。新作作りではてまりをモチーフにした新作和菓子では東照さんが苦労してつくった秋てまりが完成。かぼちゃのあんこを使っている。漁師を営んでいた谷口さんの実家はたまにかえると必ず裏山へ足を運ぶ。

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