唐津市にある唐津焼の窯元で新年を前に来年の干支である「辰」の置物づくりが最盛期を迎えている。唐津市町田にある「中野窯」は明治時代から続く唐津焼の窯元で、毎年年末を迎えたこの時期になると干支の置物づくりが盛んに行われる。ことしも3代目の中野霓林さん3３か月前から制作を始めて専用の竹べらで丁寧に切り込みをいれながら竜のうろこや背びれの形を作る。置物は、高さが20センチ、幅が40センチほどで中野さんによると、角やひげ、目の部分には白い釉薬を、胴体にはつやの出ない黒い釉薬をかけて、竜の力強さや迫力を表現しているという。置物づくりは1体あたり2週間以上かけてすべて手作業で行われる。