足立の花火が一昨日4年ぶりに開催され、約1万5000発の花火が打ち上げられた。4年前より約7万人多い過去最多となる約74万人が来場したという。会場入りを待ちきれず、警備員の誘導を振り切り土手を上がる人が続出する場面もあり、会場の外で花火を鑑賞する人もいた。警備員は前回より140人増やし806人となる。
今回主催者側などが一番危惧していたのは、日本人女性2人を含む150人以上が犠牲になった韓国・梨泰院の繁華街で起きた雑踏事故で、足立の花火では交通規制が例年より長時間、広範囲になり、北千住駅前を含む周辺の車両の通行が全面禁止となった。花火大会終了後、駅に殺到する人の安全を考え、車両との接触を減らすことが狙いだという。片側3車線ある国道の一車線を歩行者専用にし、駅までの誘導ルートを設置した。普段は駅前から約15分で会場に到着するが、スタッフが当日歩いたところ約45分かかった。規制されたルートに警備員の誘導を無視して通り抜ける人や不満をぶつける人の姿があった。警備員の少ないエリアでは芝生にシートを固定する杭が打ちつけているが、区は河川敷を傷つける行為を禁止にしている。130人で訪れたグループは、約19時間前から場所取りをしていたという。
午後7時過ぎ、足立の花火が開催された。離れた観覧席でも歓声が。まだ会場に入れない人は、狭い道から花火を観覧。約1万5000発の花火が打ち上げられた。70万人超の観客を無事に帰宅させるため、運営側は新たな試みを行った。