お花見シーズン到来。神田明神そばにある老舗の甘酒店にはお客さんがずらり。看板商品の甘酒にきなこと醤油のお餅。メニューの多くが米から作られているためお米の仕入れが一番困るという。ここにも米高騰の余波が。天野屋では一度の米の仕入れ量が約400キロだが去年の夏以降約3倍になっている。平成の米騒動ではタイ米で作ってみたが全然甘くならなかったという。値下げの切り札として期待される備蓄米。きょうから7万トンを対象に2回目の入札が開始。落札されたコメは来月中旬から業者に引き渡される予定。価格が高騰する一方で、年々下がり続けているコメの消費量。消費を増やし農業を守るため白羽の矢が立ったのがコメを製粉した米粉。農水省のコメの基本指針を話し合う会議でも米粉の需要拡大が訴えられた。米粉用のコメの需要量は年々増加していて来年度の見込みは6万2000トン。2030年度までに13万トンまで増やす方針を打ち立てている。去年4月には農水省に米粉営業第二課、通称コメニ部隊が発足。15人の精鋭が米粉の利用拡大に向け魅力を発信している。その米粉を使った飲食店が増えている。米魂は米粉にこだわったベーカリーで、店の殆どのパンが小麦粉を使わない。ただ、コメの価格が上がるにつれ、やはり米粉にも影響が。先月値上げに踏み切ったという。春日部市に去年オープンしたのは米粉にこだわる食堂 菜食健美 たろうの台所。米粉を使った麺のパスタや唐揚げなど小麦粉の代わりに米粉を使っている。春日部市は米粉利用を推している。