沖縄では大戦で使用された旧日本軍の軍事関連施設などの戦争遺跡が200余あるものの、自治体が約30年前に文化庁に報告した206の遺跡について調査を行うと、すべて・大部分が残っていると118遺跡で回答があったのに対し、全体の15%となる30遺跡はすべて・大部分が残っていないことが判明した。また、把握していないとの回答は53遺跡、情報がないなどは5遺跡だった。残っていないと解答した30遺跡を巡っては、開発に伴う解体・倒壊など安全性の懸念で解体がそれぞれ15遺跡だった。残されている遺跡についても安全性の懸念から立ち入りが制限されているが、VRで再現してHP上で公開する試みが行われている。専門家の山田朗さんは戦争体験者が減少するのはやむを得ないことだが、戦争遺跡などものが語る歴史は継承していかなければならないと話している。