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「苦役列車」 のテレビ露出情報

2022年に54歳で亡くなった芥川賞作家の西村賢太さんは中卒・2度の逮捕歴など破滅型の私小説で知られる。2011年に芥川賞を受賞した時の会見では誰にも報告していない。友達も1人もいないと発言して話題となった。西村は昭和42年に東京で生まれた。裕福な家庭で育ったが、11歳の時に父親が逮捕されると生活が一変した。15歳で家を出て肉体労働に従事。家賃を踏み倒すような荒んだ生活だったが、古本を読み続け、藤澤清造の私小説「根津権現裏」に出会った。貧困と病に苦しむ主人公の自堕落な生活が描かれている。西村は藤澤の没後弟子を名乗り、作品集めに奔走した。月命日には石川県まで墓参りに行き、隣に生前墓を建ててしまった。西村はダメな自分を私小説として書き続け、2007年に「暗渠の宿」で野間文芸新人賞を受賞した。2010年には代表作「苦役列車」を発表した。この作品で翌年の芥川賞を受賞し、19万部まで増刷された。書く時は自分史にならないよう肝に銘じて客観的な視点を失わないようにしていると語っていた。西村は70近い私小説を発表し、藤澤清造の著作も復刊した。

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