終戦の日を前に空襲の経験を絵に描いて伝えている戦争体験者が都内で講演し平和の大切さや戦争の記憶を伝える必要性を訴えた。このうち9歳のときに空襲を経験した豊田照夫さんは、絵を見せながら、強い風が吹いて火の粉が舞うなか窓から炎が噴き出る建物のそばを通って避難した様子を振り返った。6歳のときに空襲を経験した西尾静子さんは、当時見た多くの遺体が今も心の傷として残っていることなどを証言した。そして空襲のあとに再会した父親からみかんを受け取る様子を描いた絵を見せながら「父は家族が暮らしていけるように手を尽くしてくれていた愛情深い人で、その記憶を絵として残すことができてよかった」と話していた。