財務省は全国の景気の現状について一部に弱さが見られるものの緩やかに回復しつつあるとする判断を据え置いた。先行きについては海外での景気の下振れや金融資本市場の変動などの影響に注意が必要だとしている。財務省は3か月に1度の財務局長会議を開き全国11の地域の景気の現状を取りまとめた。この中では全国の景気の現状について「一部に弱さが見られるものの緩やかに回復しつつある」として去年7月以降、5期連続で判断を据え置いた。地域別に見ると北陸で判断を引き上げる一方、四国では引き下げ、残る9つの地域では判断を据え置いた。項目別に見ると個人消費は物価上昇の影響などが見られるものの緩やかに回復しつつあるとしている。生産活動は自動車メーカーの一部が生産や出荷を停止した影響などから持ち直しに向けたテンポが緩やかになっているとしている。また雇用情勢は緩やかに改善しつつあるものの企業の人手不足感は強まっているとしている。先行きについては「雇用や所得環境の改善で緩やかな回復が続くことが期待される」としながらも「海外での景気の下振れや金融資本市場の変動などの影響に十分注意する必要がある」としている。