“令和のコメ騒動”から半年。東京・足立区にあるベニースーパー佐野店では新潟産コシヒカリは5kg4000円だった。小売価格で見ると1年前は2000円程度だったものが、“令和のコメ騒動”以降も値上がりが続いている。当初の見込みでは新米が出回れば価格が落ち着くはずだったが高値で推移している。この事態を受け先週金曜日農林水産省は1年以内に同量を買い戻すことを条件に備蓄米放出の方針を決めた。農水省によると、去年のコメの生産量は679万トンと前年より18万トン増えている状況、一方、JAなどの集荷業者の集荷量は前年と比べると約21万トンも減少している。農水省は“消えた21万トン”を問題視し調査に乗り出している。主なコメの流れは生産者からJAなどの集荷業者が買取、卸売業者に販売し小売店から消費者に渡るが国は一部の業者が在庫をため込んでいることが価格高騰につながっているとみている。農業ジャーナリスト・松平尚也氏は「問題として指摘されるのが利ざや。高値を狙って価格高騰を受けて次に高く売れるタイミングまでコメを余分にストックしているような業者がいるんじゃないか」と指摘した。専門家によると今回の備蓄米放出の方針によって4月頃には価格が落ち着くのではないかと指摘するが1年以内に同量の備蓄米を買い戻す際、価格が上がる可能性があるという。