千葉県で60年に1度だけ行われる特別な祭りが開催された。残されていた僅かな情報を手がかりに祭りの伝統を受け継ぐ住民たちの奮闘を取材した。前回は1966年に開かれた「神幸祭」、五穀豊穣や漁業繁栄を願い始まったのは1606年。420年の歴史を誇るが今回でまだ8回目。当時を知る人は少なく、資料として残されていたのは神輿の工程表と地図1枚だけ。祭りの一番の見せ場は“お浜降り”で2日間に渡って神輿を担ぎ最後は海に入り神輿を清める。“お浜降り”は房総地域の人々の願いが込められた儀式と考えられ、地域の結束を強める役割もあった。少子高齢化による祭りの担い手不足と資金不足から祭りの期間を本来の2日間から1日を短縮せざるを得なかった。迎えた本番の日には若者の姿もあり、近隣の町からも神輿の担ぎ手が参加した。いよいよ“お浜降り”、神輿は60年ぶりの海へと入っていった。この景色と人とのつながりは420年前から変わらない。
