今月11日で発生から14年となる東日本大震災。中学1年生で震災を経験した紺野堅太さんがあの日の教訓を全国各地で語り継いでいる。今年下旬に高知県へ訪れた。公演が行われた黒潮町は、内閣府が公表した南海トラフ巨大地震被害想定で最大34.4メートルの津波到達と示されている。紺野さんはハザードマップなどはあまり信じるななどと話した。震災当時、紺野さんが通っていた釜石東中学校は、市の津波の想定浸水域の外にあったが、予想をはるかに超えた大きな津波で学校が飲み込まれた。命を救ったのは、「津波てんでんこ」の教えだったという。この教え通りに隣接する鵜住居小学校の児童と高台に避難した今野さんたちの行動は、当時釜石の奇跡と呼ばれ、メディアなどから称賛されたが、キレイな部分しか見られていないと怒りを覚えたという。震災で兄のように慕っていた幼馴染を亡くした紺野さん。同じような思いは誰にもしてほしくないと当時の経験や思いを伝えた。一人でも多くの命を救うために紺野さんは語り部としてあの日のことを伝え続ける。
住所: 岩手県釜石市鵜住居町第18地割5-1