今月、銀が14年ぶりの高値水準で推移している。200万円を超える銀地金10kgバーは完売が続いているという。東京・千代田区にある石福金属興業では「銀を買いたい」という問い合わせが多いという。楽天証券・コモディティアナリスト・吉田哲は高値のきっかけについて「銅についてアメリカが追加関税をかけるという報道が出たため、銅と共通点を持つ銀に流れが波及した」と指摘する。銀は6割が産業用として利用されている。吉田は「太陽光パネルの製造増加に伴う銀の新しい需要の増加がみられる。世界全体の脱炭素の流れに乗って銀相場は上値を伸ばし続けると考えられる」と話す。また金に比べ価格が安いため投資へのハードルが低く、インドなど新興国では銀への投資ブームが起きているという。吉田は「金に比べると銀は買いやすく投資をするうえで大きなメリットといえる」という。