9万人以上に影響か?大手脱毛クリニックの突然の倒産で、多くの利用者が困惑する事態となっている。東京・吉祥寺にある「アリシアクリニック」の閉じたシャッターに張られた張り紙に多くの人が集まり、食い入るように見つめている。そこには、「アリシアクリニック」の破産の文言が。首都圏を中心に全国に40店舗以上を展開していた医療脱毛大手「アリシアクリニック」の経営会社2社がきょう、東京地裁に破産を申請し破産開始決定を受けたことが分かった。突然、発表された驚きの知らせを受け、直接、店舗に駆けつけた利用者たちは「びっくりです。知らなかった…(倒産の)気配すらなかった」「全身の脱毛だったので30万円…」「私は40万円…」「友達にもすすめちゃって…」「全部で30、40万円分です。さっき倒産したと見て、お金を返してほしい…」と話し、すでに多額の料金を支払い済みだという。しかし、ホームページには“未施術分の返金は極めて難しい”との記載がある。新型コロナの感染拡大などで利用客が減少し、経営が悪化したという「アリシアクリニック」。負債総額は124億円以上で、債権者は9万人以上とみられている。中には、およそ15万円分の施術が残ったままの利用者も。都内の店舗で契約をした20代の男子学生は「あす12月11日に(脱毛施術を)受ける予定でした。えっていう戸惑いとやるせない気持ちになってしまった」と話し、あすが脱毛の予約日だったという。ホームページには“信頼のクリニック”と安心感をアピールする文言も書かれていた。近年では、「銀座カラー」など大手の脱毛サロンが相次いで倒産。脱毛業界で、なぜこうした大手企業の倒産が相次いでいるのか。日本脱毛安全普及協会・山岸純代表理事は「“広告費をかけすぎ”というのが一番の問題。結局、広告の入札価格が上がっていて、業界全体で共倒れする」と話す。全店舗は12月10日付で営業を停止し、およそ1500名の全従業員を解雇。今後の対応は、問い合わせフォームを通じて行っていくとしている。