新たな観測システムは、南海トラフ巨大地震による揺れや津波をいち早く観測しようと防災科学技術研究所が5年前から整備を進めているもので、日向灘から高知沖にかけて地震計と津波計を設置し、海底ケーブルを通じてデータを集める。システムは沖合側と沿岸よりと海底でそれぞれ整備が進められていて、文部科学省はきょう沖合側の整備が完了したと発表した。沖合側のケーブルは長さ約900キロに渡り、串間市と高知・室戸市で陸上の通信施設と接続されている。この区間には地震による揺れや津波を観測する装置が18か所設けられていて、防災科学技術研究所では来月1日から試験的に運用を始める予定。一方、沿岸寄りの海底ケーブルの整備は、今年度末には完了する見通し。防災科学技術研究所では、このシステムの整備でこれまでより地震は最大20秒程度津波は最大で20分程度早く検知できるようになることを期待している。