中国で急速に3Dプリンターが普及している。国内市場は5年で4倍以上に拡大し、862億元(2兆円)規模となっている。中でも個人向けの小型製品が増えている。中国・上海に住む兪廷琨さんは昼間は広告業界で働いているが、隙間時間を見つけては10商品以上をネット通販で販売している。たこ焼きのデザインのペン立ては400個を上回る売れ行きだった。兪さんは副業として収入を得ようと3Dプリンターは4台保有し、購入額は合計で3万元(約70万円)。原動力となった企業が低価格帯の3Dプリンターで世界シェアが4割程度とされる新興企業のバンブーラボのコミュニティー。世界30万人以上のユーザーの作品データが閲覧でき、自分のデータを他のユーザーが使うとポイントが獲得できる。バンブーラボは2020年に設立され、陶冶CEOを始めとする創業メンバーはドローン大手のDJI出身者が多い。一般消費者には使いにくかった3Dプリンターに対し、DJIで培った技術やノウハウを投入し利便性を高めた。多彩に色をつけられる機能も改良を重ねるなどユーザーの新規開拓を進めた。欧米や日本など90カ国・地域に販売網を広げている。撮影した画像をAIで立体化したデータに処理し、3Dプリンターで作れるようにするなどAIの活用も進めている。
