中国ではきょう、全人代が開幕した。その中で、習近平国家主席肝いりの理想都市の建設について言及された。雄安新区では、オフィスビルなどが次々と建設されている。元々農村地帯だったが、6年前、習近平国家主席の号令で都市建設が開始された。今世紀半ばまでに、自動運転やAIなど、先端技術を活用した世界最先端の都市を建設することが目標で、10兆円以上が投じられてきた。マンションは、雄安新区への進出が許された企業の社員など限られた人のみが購入でき、住宅価格は管理され、買っても5年間は売ることができない。習近平国家主席の、住宅は住むためのもので、投機のためではないとの意向を反映したという。雄安新区に進出できる企業は、中国政府が力を入れているITや生物医学などの分野の企業に事実上限定されている。無秩序な人工集中や望ましくない産業の流入を厳しく管理すべきとする方針に沿って、開発が進んでいる。管理され、貧富のない社会の実現を目指す国家プロジェクトからは、中国政府が目指す国家の姿が見えてくる。