アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデングローブ賞をはじめ60以上の映画賞を獲得したアニメーション映画「Flow」。主人公は大きな目が特徴の黒猫。フランス・ベルギーなど3カ国共同で制作され、日本でも絶賛されている。俳優・監督としても活動する斎藤工さんは「言語や国籍を超え全人類に向けられた愛らしくも鋭利なラブレター」と話す。映画「ルックバック」の原作者で漫画家の藤本タツキさんも「多分クリエイターなら皆ずっとこういう作品を作りたかったと思います。少なくとも僕は思っていました」と絶賛。そしてその話題作がいよいよ日本へ。前編85分、セリフなし、黒猫目線で伝える緊迫感に注目。この映画の舞台は大洪水が押し寄せた世界。人間は一切登場せず、生き残った動物たちのたくましい姿が描かれる。動物アニメと言うと声優たちによる吹き替えが一般的だが、この映画はセリフ無しで展開される。セリフのない試みを高く評価したのが、「竜とそばかすの姫」などで知られる細田守監督。セリフを用いず伝えているのは、黒猫が直面する生命の危機。水上をゆっくり進む黒猫、すると上空から鳥に襲われ真っ暗な水中に身を潜める。しかし呼吸ができず限界寸前に。その時、クジラによって体ごと押し上げられ水上へ。黒猫が遭遇する絶体絶命の危機とそれを回避する奇跡が自然のノイズだけで描かれている。映画は来月14日公開。
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URL: http://www.shueisha.co.jp/
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