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「水産技術研究所」 のテレビ露出情報

今年の土用のうしの日は7月30日。東京渋谷の創業73年の老舗のうなぎ料理店では、うな重の価格を4000円から去年10月に4840円に値上げした。国産うなぎの仕入れ値は10年前の約2.5倍になっているが、値上げ分を全て価格に転嫁していないという。国産うなぎのかば焼きの先月の小売価格は100gあたり1455円と、去年より13%余上昇している。大手スーパーが手掛けている国産うなぎのかば焼きは2~3人でシェアできる超特大サイズを増やしている。1匹をより大きく養殖した方が生産効率が上がり、グラムあたりの単価が割安に抑えられる。大手食品メーカーは大豆たんぱくなどを使い生地を3層重ねて火で炙って焼き上げたうなぎのかば焼き風の商品を開発し、値段は1セット1500円だという。
うなぎは日本から約2000km離れたマリアナ諸島付近の海域で生まれ、海流に乗って成長しながら日本近海までやってくると考えられている。普段食べているものはシラスウナギを捕まえて養殖したもので、うなぎは卵から育てるのが難しく養殖するには天然のシラスウナギが欠かせないとされてきた。漁獲量は減少傾向が続いており、今季は過去3番目の少なさとなる5.6tであった。原因として海の環境の変化、過剰な捕獲などが指摘されている。静岡県南伊豆町の水産技術研究所ではうなぎを卵から育てる技術の開発が進められている。孵化直後は体長約5mmで、大きくなるとシラスウナギになる。うなぎの赤ちゃんの生態は不明な点が多く、シラスウナギにまで成長させられるのは約5%である。研究機関はエサの開発に取り組み、約30年試行錯誤を繰り返し5年前、魚粉や脱脂粉乳などを混ぜて作ったペースト状のエサに辿り着き、より多くシラスウナギへと育てることが可能となった。卵からシラスウナギに育つまで約250日かかり、その間エサを1日5回手作業で与え水も毎日交換する必要があり、1匹のシラスウナギを育てるのに約3000円のコストが掛かり、コスト削減が商業化の壁となっている。この期間では作業の機械化といった技術開発を行い、人件費の削減に取り組んでいる。養殖うなぎが産んだ卵からうなぎを育てる完全養殖に向けた研究を進めている。成長が早いうなぎを選んで子孫を作ることで、丈夫で早く育つ遺伝子を持ったうなぎを増やし、効率化とコスト削減を目指している。農林水産省は2050年までに養殖シラスウナギを使ったウナギ養殖が100%になることを目指すとしている。
住所: 静岡県焼津市小川3690
URL: http://fish-exp.pref.shizuoka.jp/

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