慶応義塾大学医学部感染症学教室専任講師・南宮湖の紹介。増加、長引くせきやたん、「肺NTM症」かも。肺NTM症(非結核性抗酸菌症)は、「結核菌」や「らい菌」以外の菌の総称であるNTM菌(約200種類)が肺に感染して起こる呼吸器感染症。肺NTM症の主な症状としては、初期症状は出ないことも多いが、長引くせき、疲れやすい。病気が進行すると、呼吸器系からの出血による血たん、喀血、体重の減少など。患者数は、近年“増加傾向”。人口10万人あたり、2007年5.7人→2017年19.2人。7割程度は女性。肺NTM症にかかりやすい人は、中高年の痩せ型の女性、男性より女性の方が割合が高い、40歳以降に急激に増加。NTM菌の感染経路。ヒト→ヒトには感染しない、水や土に潜む菌を吸い込むことで感染。家庭に潜む菌は、水回り(台所、風呂場)、庭の土壌(ガーデニング、家庭菜園)。