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「須磨」 のテレビ露出情報

日米開戦の1年前から終戦までの5年間日本が使っていた軍事外交暗号はほとんどすべてアメリカに解読されていた。その解読文書はマジックと呼ばれ、毎日2回情報部の将校によってホワイトハウスのルーズベルト大統領など限られた要人に届けられた。読み終えたマジック文書は再び回収され、2部を残して全て焼却される。今年の5月マジックのマイクロフィルム14巻を入手した。ここにはアメリカによって読み取られた日本の最高機密が2万ページに渡って記録されている。連合国側はマジックによって日本の手の内を読み取り、戦争を勝利に導いた。その文書の一部によると、トウと読む国際情報組織が少なくとも20人のスパイをアメリカに潜入させ、多くの機密情報を日本に送り続けたという。8月11日9隻の輸送船団が敵前上陸に必要なあらゆる資材を積み、オーストラリアに向けロサンゼルスを出航した。昭和17年8月20日の東情報。アメリカ軍の動きを伝える伝聞の発信地はスペインのマドリード。その発信人は駐スペイン公使のスマという人物。
東とは一体どんな組織なのかマジック文書を手がかりに取材を始めた。昭和16年12月8日日本は太平洋戦争に突入した。開戦とともにアメリカ大陸における日本の在外公館は次々に閉鎖された。アメリカに対する情報収集活動は中立国チリとアルゼンチンに2カ国に限定された。この不足を補うためヨーロッパの中立国が新しい情報収集の拠点として見直され、中でもスペインは最も重要な国だった。戦乱のヨーロッパにあってスペインは大戦中中立政策を取っていた。だがこの当時フランコ政権はどちらかと言えばドイツや日本に友好的だった。開戦の年1月31日須磨彌吉郎は日本特命全権公使としてスペインに赴任した。以後昭和20年まで彼はスペインにとどまっている。須磨彌吉郎は旧スペイン公使の他外務省情報部長などを歴任、情報の須磨として知られる。昭和45年亡くなっている。
須磨公使が東京の外務省に送ったトウに関する電報がないか外交史料館を当たった。もし電報が残っていればマジックが語るスパイ組織東の存在が事実だということになる。僅かに焼け残った当時の電報綴りを当たった。たしかにそれはあり、漢字の東でトウだった。昭和17年1月9日付の須磨公使の電報は諜報網の設置を伝えていた。マジックは東の極秘情報を解読している。しかし公開されたマジックでも組織のチーフの名だけは伏せられていた。
かつての公使会員を訪ねた。三浦文夫一等書記官は須磨公使の片腕として公使館ではナンバー2の地位にあった。日米開戦の11か月前須磨公使とともにスペインに着任している。その三浦さんはすでに84歳。今年の3月から闘病生活を続けている。須磨公使はスペイン政府の組織の最高レベルのコネを持っており、戦争遂行に関する情報については最高の権威者だったそう。チーフの名前はアルカサール・ベラスコ。
アルカサール・ベラスコ。この組織のチーフは生きているのか死んでいるのか。ベラスコを探し出すことができればスパイ組織東の全貌がわかるはず。かつての日本公使館を訪ねた。ここは今マドリード県議会の議員会館となっている。40年前日本公使館員だったマヌエル・プエジョさん。彼が公使館を案内してくれた。ベラスコは須磨公使の親友だったらしく、時間をかければベラスコがどこに居るかわかるという。40年前のベラスコの住所を知ることができた。マドリードの中心から裏通りに入ったところだが、すでに20年前ベラスコはここを引き払っていた。一週間後マヌエル・プエジョ氏が持ってきた1枚のメモにはベラスコの電話番号が記されていた。
ベラスコとマドリードの闘牛場で待ち合わせることに。ベラスコは40年前日本の公使館と関係があり、特に公使と一等書記官はよく知っているなどとコメント。アルカサール・ベラスコ。1909年マドリード郊外グアダラハラの農家に生まれ、20歳でマドリードきっての闘牛士となる。28歳の時フランコに反逆し死刑を宣告されたが、釈放を条件にスペイン諜報部員となる。1940年ロンドンに渡りスペイン大使館の報道官を装いながら諜報活動に従事。その頃のスパイ名は「ギレループ」。これはドイツ情報部のファイルにも登録されている。日米開戦時彼はロンドンで諜報活動を続けていた。
ベラスコは今マドリードの中心街から少し離れた山の手のアパートに住んでいる。73歳。彼は取材に快く応じてくれた。ロンドンにいたベラスコに至急スペインに戻るよう電報が届いたそう。12月21日須磨公使に電話をかけ、翌日「ラ・バラカ」というレストランで一緒に昼食を取ったという。店に行くと須磨公使は三浦と一緒で三浦は通訳だったとのこと。2人からアメリカでスパイ団を組織できないかと頼まれできると答えたという。ラ・バラカは今でも残っている。この店の古いサイン帳に昭和16年当時のベラスコと須磨公使のサインが今なお残されている。スパイ組織東はこの日誕生した。ベラスコによると組織のスパイは全員で12人だったが、その各々が他の人間を使っていたので20人ともなり得る。公式には12人。この内ニューヨークなどに6人配置し、西海岸ではサンフランシスコなどに6人配置。ワシントンとニューヨークに送り込んだのは新聞記者だったが、敵に見破られることははじめから承知の上だったという。つまり彼らは組織のカモフラージュ役で、本当のスパイはカリフォルニアで活動した6人だったそう。 スパイ網が完成したのは戦争が始まってから半年後の1942年の7月頃。初めの頃日本側が求めてきた情報はアジアなどの島々の戦闘についての全情報だった。情報はカリフォルニアなどで取った多くの情報は国境を超えてメキシコ国内のある場所に伝えられ、そこからさらにカリブ海に待機している味方の船に送信され、その船からマドリードのベラスコのアジトへというルートだった。
マドリードから約5kmの郊外にあるバラハス国際空港。その空港の脇に廃墟となった小さな建物は、カリブ海からの情報を受信したベラスコのアジト。ここから日本公使館に情報が届けられ、その情報は日本公使館から東京に届けられた。日本公使館への連絡はいつも手紙を使っていたという。見た目は普通の手紙と変わらないが、本当の情報は文章と文章の間に特殊なインクで書かれていて、それを現像すると文字が浮き出てきて手紙の本当の内容がわかるという仕組みだそう。このように全てが秘密のやり方で行われていたとのこと。組織の資金は毎月日本公使館から受け取っていたそう。始めのうちは現在の750万円に相当する4000ドル位だったがその後船に積む無線の設備などに金がかかり、月に6万ドルほどになったという。さらに組織が活発に動き出すと最高50万ドルということもあったそう。ベラスコに金を渡していたのは三浦だったそう。その金でアメリカの多くの情報提供者に謝礼を払ったが、アメリカへの金の持ち込み方は旅行者を装って持ち込ませたりと様々な工夫をしたという。
昭和17年8月7日南西太平洋ソロモン諸島南端に位置するナダルカナルへアメリカ軍が突如上陸を開始した。それは真珠湾以来日本側の攻勢を許してきたアメリカ軍の太平洋において初めて本格的な反撃に転じた作戦だった。こうしたアメリカ軍の動きを東は次々と東京に知らせてきた。スパイは太平洋のある場所へ出兵するアメリカ軍人と直接話をし、その部隊の規模と目的地がどこかということをベラスコに伝えてきたという。戦場に向かう人間から直接情報を取るという方法は極めて難しいが情報としての価値は大変高いものとベラスコがコメント。1942年8月に起こったソロモン諸島の戦いに関しては素晴らしい情報が集まったという。フィンバー神父は教会をスパイたちが利用したという話は聞いているそう。神父になりすまし海兵隊から軍事情報を聞き出していたとのこと。東のスパイたちが情報を送り続ける中、日本軍は米軍の上陸を本格的な反撃な始まりと気づかず、兵力を小出しにしていた。
第2次世界大戦中に活動した日本のスパイについて紹介された。ソロモン情報は明らかにアメリカ軍の大反攻を伝えるものであった。この情報は日本の軍部にとってガダルカナルに一気に兵力を投入するかどうか判断するものであった。だが、この情報は無視された。
第2次世界大戦中に活動した日本のスパイについて紹介された。日米開戦の年の10月にアメリカでは原爆製造計画が進められた。原爆製造計画は国家の最高機密とされ、アメリカは機密保持に全力をあげた。日本のスパイ「東」はこの情報を察知していた。そのあと、スパイの1人が殺される。米側の諜報機関に消されたとみられる。
第2次世界大戦中に活動した日本のスパイについて紹介された。1945年にはアメリカで原爆実験が成功した。その1年前、日本のスパイ「東」は壊滅。中心人物のベラスコは逃亡先のスイスで原爆投下と敗戦を知った。戦後、密かにスペインに戻ったベラスコはスペイン陸軍の諜報部員として再びスパイ活動に従事したという。かつてともに働いた三浦からのボイスメッセージを受け取ると涙。「なんて無駄な努力をしてきたんだ」と当時を振り返った。

他にもこんな番組で紹介されています…

2026年10月30日放送 22:30 - 23:30 NHK総合
時をかけるテレビ私は日本のスパイだった 秘密諜報員ペラスコ
日米開戦の1年前から終戦までの5年間日本が使っていた軍事外交暗号はほとんどすべてアメリカに解読されていた。その解読文書はマジックと呼ばれ、毎日2回情報部の将校によってホワイトハウスのルーズベルト大統領など限られた要人に届けられた。読み終えたマジック文書は再び回収され、2部を残して全て焼却される。今年の5月マジックのマイクロフィルム14巻を入手した。ここにはア[…続きを読む]

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