石川県は、能登半島地震からの復旧復興の基本方針、復興プランの最終案をまとめた。1.5メートルほどの隆起が確認された珠洲市の狼煙漁港で地震前と同じ深さまで掘り下げる復旧工事が始まった。地震で海底が隆起した奥能登地域では、今も16の漁港が使えないまま。生活再建に向けた動きが進む中、石川県は、復興プランの最終案をまとめた。案では、単に被災前の姿に戻すのではなく、新しい時代にふさわしい地域をつくる「創造的復興」を目指すとしている。施策の柱として、教訓を踏まえた災害に強い地域づくりや、能登の特色あるなりわいの再建など、4つを掲げている。対象期間は今後9年間で、2年後の短期、5年後の中期、9年後の長期の3段階に分けて、施策を推進する。また、並行して教訓を今後の災害に生かすため、災害対応を検証しながらプランの見直しも行い、地域防災計画への反映や、後世への伝承に取り組むとしている。石川県は、この案を今月28日に始まる議会に示して、意見を反映させたうえで、正式に決定することにしている。