週末の東京・銀座で炎天下の中、手荷物検査の列に並ぶ人々のお目当ては、前日に自民党総裁選への出馬を表明した小泉元環境大臣。強調したのは、総裁選を内向きのものにしないという事。解散総選挙もにらみ、世論を味方にして総裁選への支持を訴える戦略のようだ。その小泉氏について、この週末にJNNが行った世論調査で「次の総理総裁にふさわしい人」を聞いたところ1位だったことが分かった。2位で続いたのが石破元幹事長。昨日訪れた葛飾区柴又では、映画「男はつらいよ」の寅さんと同じ格好で商店街を練り歩いた。記念撮影に応じるその手には何やら文字が。演説で話そうと用意した、その地域ならではの情報がびっしりと書かれていた。世論の高い支持を背景に、街頭で広く訴える戦略に出る2人。ただ、実際の総裁選でカギを握る地方票は党員たちが投票する。他の候補者はこの週末、全国を東奔西走していた。最初に立候補を表明した小林氏は昨日は北海道、今日は群馬県を訪れ、農林水産業関連の視察をしていた。農林水産業関連の視察を行ったポスト岸田候補は他にも。普段は危機管理のため、地方に行く機会の少ない林官房長官は、和牛の生産現場を視察し、輸出の強化を後押しする考えを示した。一方、同じ農業でも得意分野を絡めた視察を行った候補者も。河野デジタル大臣は、これまで重点的に取り組んできた規制改革の分野で今後の取り組みをアピールした。視察先に絡んだ政策を打ち出すことでアピールする候補者も。子育て世帯と意見交換した茂木幹事長は学校給食の無償化について表明した。今日、高市氏が7人目の立候補表明をするなど、混戦模様の自民党総裁選。議員票が分散する中、党員票をどれだけ多く獲得できるかが勝敗の行方に大きく関わってくることになりそうだ。