JR東日本が進めている大規模な再開発事業「高輪ゲートウェイシティ」の一部がきょう開業した。5年前にできたJR山手線、高輪ゲートウェイ駅の周辺、かつての車両基地の跡地に4棟の高層ビルや文化施設が設けられる予定。このうち地上30階建てと29階建ての2棟のビルが開業した。正午に一般客の入場が始まると多くの人が訪れた。今、都内では新宿や渋谷など各地で大規模な再開発が相次いでいり・開業の記念式典で再開発を手がけるJR東日本の喜瀬陽一社長が強調したのは「交流」と「イノベーション」の2つだった。高輪ゲートウェイ駅の近くにある高輪大木戸跡はかつて江戸のまちの玄関口、まさにゲートウェイで江戸と日本各地の人たちが行き交う交流の場だった。一方、再開発工事で見つかったのが高輪築堤の遺構。明治5年に日本で初めて鉄道が開業した際、海の上に盛り土をして側面に石を積んだ線路の土台。JR東日本は高輪を150年前に鉄道という技術革新が生まれた場所と位置づけた。こうした高輪の系譜を引き継ぐとした今回の再開発、未来に向けた新たなイノベーションを生み出すことをコンセプトにしている。その1つがスタートアップ企業や大学などが集まる交流の拠点。新たなビジネスを作り出すことを目指している。また再開発地区を最先端の技術の実験場と位置づけ敷地内を最高時速5キロで自動で走行する乗り物が登場。さらに空飛ぶ車の模型も展示されている。再開発地区で2028年の導入を目指している。きょう開業したビルには首都圏初進出となる高級ホテルのほかアパレルショップや飲食店などが出店する商業施設なども入る計画。この再開発地区ですべての施設が開業するのは来年の春になる見込みだ。
住所: 東京都港区高輪2-19