日本とインドの外務防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」は日本時間の昨夜ニューデリーで開かれ、日本側からは上川外務大臣と木原防衛大臣が、インド側からはジャイシャンカル外相とシン国防相がそれぞれ出席した。閣僚協議では、海上自衛隊の護衛艦に搭載している最新型のレーダーの装備移転に向けた協議や、自衛隊とインド軍の共同訓練を進めていくことを確認した。また、宇宙やサイバーの分野での協力を深化させることや、日本とインドに米国とオーストラリアを加えた4か国の枠組み「クアッド」で連携を進めていくことでも一致した。そして、海洋進出の動きを強める中国を念頭に、“いかなる一方的な現状変更の試みも行われるべきではない”として、インド太平洋地域の安定に向けて、両国が2008年に署名した安全保障分野での協力を進めるための共同宣言を見直すことで合意した。日本は、同様の閣僚協議を先月には米国と実施し、来月にはオーストラリアとも行う予定で、クアッドの国々との関係強化を進めている。岸田総理大臣が退陣することになる中、中国が影響力を強める地域で自由で開かれたインド太平洋を実現するためにも、民主主義や法の支配といった基本的な価値を共有する国々との連携を深める外交の継続が求められる。