かしゆかのコーナー。今年で結成25周年を迎えるPerfumeのかしゆかは、雑誌の企画でバーチャルショップの店主・バイヤーとして、日本全国の伝統工芸を紹介してきた。前回は、日本獣医生命科学大学の三浦孝之准教授のもとを訪れ、畜産業界で普段無駄になっている牛肉の部位から作った生ハムや、無駄になっている牛のあばらの軟骨からスープを作るなど、まさに無駄なし研究の数々を見せてくれた。前回、かしゆかは「美容室で床に落ちている髪を集めたら何かになるんじゃないのかな?」と話していた。銀座の美容室ALBUMでは1日平均ごみ袋70L分の髪の毛がゴミとなる。というわけで、今回は髪の毛のアップサイクルのレジェンド級の研究者である東京農工大学の野村義宏教授を訪ねた。髪の毛が痛む主な原因は、タンパク質の一種であるケラチンの不足によるもの。つまり穴を埋めればサラサラヘアーに復活する。野村教授の指導のもと、実験スタート。細かく切った人毛を試験管の中に入れる。塩酸を加え、80度で10時間熱する。ろ過して髪の毛を取り除き、乾燥機の中に入れ3時間、塩酸を蒸発させる。それに水を加えて溶かし、水を加えて薄める。これで髪の毛のトリートメント液が完成。それえを髪に吹きかけながらブローすると、髪が元気に復活する。今回はトリートメント液を作るために髪の毛を不完全に溶かしたが、髪の毛を完全に溶かした場合、しょう油になるというが…。