手話を使って住民と話す1人の警察官。この駐在所の名前は「手話駐在所」で、手話通訳者の資格を持つ長田幸治巡査部長(48歳)は「手話通訳ができる警察官がいるという意味で、手話駐在所といいます」「聴覚障害者、ろう者は情報が足りません。警察の中でも手話ができることによって、ろう者に早くスムーズに内容が伝わるような社会が実現できたら」と話し、耳の不自由な方でも気軽に相談ができるようにと、今年1月から「手話駐在所」の運用がスタートした。神奈川県内では2か所目となる。長田さんが手話を学ぶきっかけは、耳の不自由な住民と出会ったことだった。長田さんは「筆談するとまあまあ分かるんですけど、長い文章をずっと書いて見せると全く伝わらない。(住民から)『手話を身につけてほしい』と言われたので手話の勉強を始めた」と話す。地域の手話サークルに通うなど、8年に及ぶ勉強で横浜市の登録手話通訳者の資格を取得した長田さんは、今月からは県警内に手話クラブを立ち上げて、手話ができる警察官を増やしたいと意気込む。長田さんは「誰一人取り残さないというか、情報格差を作らないというところで、その場にいる全員が平等であることを目標にしたい」と話す。長田さんの“アスヨク”ソング・Mr.children「HANABI」。