神戸市は公立中学校での部活を2026年の8月末で廃止する。政令指定都市として初の試みとなっているが、その後は地域のスポーツ団体によるクラブ活動に移行していく方針。休日の部活動も地域のクラブ・指導者へ移行しているといい、背景には生徒数が1万人減少することが見込まれていることがあるという。生徒の価値観が多様化していることも背景にあるという。神戸市が小学生に対して行ったやってみたい部活動の調査では1位がサッカーとなっているが、5位にはダンスも入る様子が見られ、ドッジボール・釣り・ボルダリングなどをやってみたいという声も聞かれた。文化部を巡っても1位は部活動として存在していない料理が入りeスポーツやプログラミングへの関心も寄せられている。専門家の溝口紀子氏は部活動は文化活動ではなく部活教育としての大切な意義があったが、教育の場が失われないよう行政・地域が連携していかなければならないと話している。神戸市内の学生からはクラブ活動のほうが気楽なので良いのではないかという声や、ハードルが上がってしまいそう・友達関係は学校の部活があってこそなどの意見が聞かれた。神戸市はクラブ活動を「KOBE◆KATSU」と命名し、子どもたちがやりたいことを選んで活動し、中学総体はクラブをチームとして参加することを認める方針。会費などは家庭負担となる方針だが、溝口氏は家庭格差や地域格差を生じさせないよう行政も支援体制強化を行うべきと言及している。神戸市は来年1月16日から運営団体の募集を行っていき、2026年9月からの完全移行を目指す方針となっている。