ドラマの撮影現場。ドローンでガードレールすれすれを走るバスの車輪を撮影。志摩スペイン村のCMでは踊るダンサーのすき間を行くドローンで躍動感を表現した。撮影したのは16歳の高校1年生・上関風雅さん。埼玉県飯能市にあるわせがく夢育高等学校で放課後の風雅さんを渡辺裕太が訪ねた。3年前に新設されたこの学校の教育理念が、人生の選択の自由。勉強だけでなくeスポーツなど生徒がやりたいことをバックアップしている。生徒のライフスタイルに合わせて選べる通学スタイルがあり全日制、通信制のほかにマイスタイルという通学日数を選べるコースがある。風雅さんは週2日のコースを選択した。高校に通いながらドローンのプロクリエイターとして活動する風雅さんは学校でも学校紹介用の映像を作るなどしており、映像製作を行う総合芸術部を立ち上げた。学校紹介映像の撮影では風雅さんはゴーグルに映る映像を頼りに時速40キロのドローンをコントロールする。風雅さんがドローンを初めて手にしたのは小学校3年生のとき。ドローン撮影の仕事をしていたお父さんがきっかけだった。年齢も性別も問わないドローンレースにはまり、その後小学生で全国大会に出場するほどのレーサーになった。翌年には小学6年制で日本一に輝いた。日本代表として世界大会にも出場し6位の好成績も残している。両親を説得し自分で決めた学業と仕事の二刀流。風雅さんは現在、火曜日と金曜日の週に2日通学し、それ以外はプロのクリエーターとして活動している。全編風雅さんが撮影したMVでは元レーサーならではの高度な技術を見せる。この日はドラマ「相続探偵」の物語終盤の重要なシーンを父と風雅さんがドローンで撮影した。時速40キロで蛇行するバスをドローンで並走しながらアップでタイヤの動きを撮影する。一度はドローンがバスと接触して墜落するも二度目で修正してやり切った。風雅さんは「みんなが今まで見たことがない映像、みんなを驚かせるような映像を作りたい」と話している。