中国のディープシークの登場は多くの巨大テック企業が集まるアメリカ・シリコンバレーでも衝撃をもって受け止められている。競争こそが生成AIの進歩をもたらすとして好意的に受け止める声が多く聞かれた。そして、この地でも低コスト化で生成AI市場に乗り出そうとする動き。AI向けの半導体チップの開発を手がける企業、Sagence AI。エヌビディアなどが開発する従来の半導体チップにはデータやプログラムを蓄積するメモリーとデータを処理する演算器が別々に搭載。それぞれの間でデータの取り出しや保存を繰り返しながら演算処理をするため、多くの電力を消費していた。そこで、この企業ではメモリーと演算器を一体化させデータの移動の効率化を図った。これによりエヌビディア製の半導体チップに比べてコストは20分の1に。消費電力も10分の1に抑えられるという。今後、エヌビディア製などの高額な半導体を使用する生成AIの開発企業に売り込みたい考え。SagenceAI・ヴィシャル・サリンCEOは、低消費電力と低コストの2つの柱がそろい経済的に実現可能な技術になる、などと語った。