専門の医療機器を使って目を診察しているのは、眼科専門医の清水映輔さん。清水さんは日々、患者と向き合う一方、医療の地域格差をなくすために“ある開発”も行っている。それは“スマートアイカメラ”というもので、スマートフォンに取り付けて眼科の遠隔診療ができる医療機器。清水さんが開発したのは、スマホに装着することでスマホのライトを目の診察用の光に変換できる機器。そのカメラで目を撮影して画像を送信すれば、眼科医がいない地域でも遠隔で目の診察を受けることができるという。清水さんは「(届いた写真を見て)今すぐに眼科に行かなければいけないか、あしたいかなきゃいけないのか、1か月後でいいのかを評価して送っている」と話す。開発のきっかけは8年前、清水さんが医療ボランティアでベトナムに訪れた際に見た医療現場の光景だった。清水さんは「現地には全く医療機器がなく、ペンライトとかスマートフォンの光で目の診察をしようとしていた。その現場を見た時にスマートフォンの光に何か細工をすれば(高度な)眼科の診察が遠隔でもできるのではないかと」と話す。帰国後、すぐ開発に着手した清水さんは“どの地域にいても平等に、より良い目の診療を受けられるようにしたい”と、完成後も改良を続けている。清水さんは「“スマートアイカメラ”さえあれば、患者さまが離島にいても、どこにいても眼科の診療が受けられる。こういった世の中をつくることを目指しています」と話す。清水さんの“アスヨク”ソング・Earth、Wind&Fire「September」。