TYKが製鉄業界に大きなインパクトを与えた製品が「ロータリーノズル」。溶けた鉄を送り出す量を調節するため、便の役割をする耐火物だ。部品の交換頻度を減らし操業を止めないというニーズに答えるため開発に着手した。以前は穴が1つあいた2枚のプレートをスライドさせていたが、TYKが開発したのは穴が2つあいた円形状のプレート。穴にかかる負荷を2つに分散させることでプレートの交換頻度を半分程度に減らした。1970年代に入ると海外に拠点を展開。1988年、会社の呼称を「東京窯業」から「TYK」に変更した。耐火物が売り上げの7割を占めるが、ファインセラミックスなど新素材の活用や技術革新にも力を注いで新たな領域への市場を作り出している。
TYKの研究所では30年以上前から水素の濃度を測るセンサーの開発を進めてきた。水素を測ることでアルミの中に不純物がどれだけ残っているかわかるという。水素センサーは大気中の濃度も測定できる。これまでの水素測定器は誤ってアルコールにも反応していたが、TYKは水素だけに反応する精度の高いセンサーを作り出した。水素の漏れを検知するなど発火や爆発の危険性を未然に防げる。
TYKの研究所では30年以上前から水素の濃度を測るセンサーの開発を進めてきた。水素を測ることでアルミの中に不純物がどれだけ残っているかわかるという。水素センサーは大気中の濃度も測定できる。これまでの水素測定器は誤ってアルコールにも反応していたが、TYKは水素だけに反応する精度の高いセンサーを作り出した。水素の漏れを検知するなど発火や爆発の危険性を未然に防げる。