オーストラリアの議会は28日、16歳未満の子どものSNS利用を禁止する法案を可決した。国レベルで子どものSNSの利用を禁止するのは、世界で初めて。地元メディアによると、オーストラリアの上院は28日、16歳未満の子どもがSNSを利用することを禁止する法案を賛成多数で可決した。法案はすでに下院も通過していて、この後手続きを経て成立する見通し。対象となるのはXやTikTok、インスタグラムなどで、ユーチューブは除外された。SNS事業者には厳格な年齢確認が義務づけられていて、深刻な違反をした場合は、最大でおよそ50億円の罰金が科される。子どもや保護者に罰則はない。法案は、子どもが有害コンテンツにさらされるのを防ぐことなどが狙いだが、反対派からは「子どもたちを孤立させ、闇サイトに追いやるだけだ」などと批判の声も上がっている。法案は成立後、来年1月から1年間の試験的な運用に入り、その後、正式に禁止措置が始まる見通し。