3月訪日外国人 初の300万人超 “オーバーツーリズム”対策も

2024年4月17日放送 21:05 - 21:12 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

きょう発表された先月の外国人旅行者の数は、初めて300万人を突破し、1か月としては過去最多となった。懸念は観光客の集中によるオーバーツーリズム。新たな対策も始まっている。神奈川・鎌倉市で外国人旅行者に人気なスポット。人気漫画ゆかりの地として大勢の人が訪れているのは、江ノ島電鉄鎌倉高校前駅近くの踏切。目につくのは、食べ物の持ち込み禁止など店のルールを多言語で表示する貼り紙。中には11の言語に対応している店も。鎌倉小町商店会・今雅史会長は「経済的にはありがたい」などと述べた。世界遺産・厳島神社がある広島・宮島、群馬県草津温泉にも、今や日本各地で見かける外国人旅行者。先月、日本を訪れた外国人旅行者は、推計で308万1600人となり、1か月としては過去最多。ことし1月〜3月までの訪日外国人旅行者の消費額は、速報値で1兆7505億円で過去最高に。消費額が増えた要因として、観光庁は円安の影響のほか、滞在日数が増えたことを挙げている。きょう夕方開かれた観光関連の閣僚会議で岸田首相は「このペースで進めば2024年は2025年目標を前倒しし、訪日客数、消費額共に過去最多を達成できる見通し」と述べたうえで、三大都市圏に集中している外国人旅行者を地方に誘致するなど、インバウンド需要の拡大に向けた対策を検討するよう指示した。政府は、全国11か所を指定しているモデル観光地での受け入れ態勢の支援、それにオーバーツーリズム対策の強化など具体策の検討を急ぐことにしている。
オーバーツーリズムは、神奈川・鎌倉でも課題。特に混雑するのが、鎌倉大仏などに向かう江ノ島電鉄の鎌倉駅〜長谷駅の間。地域住民の生活にも影響が出ている。小町通りのたい焼き店でも変化。以前は客の中心だった地元の人の利用が減っている。鯛焼き店・栗原康至店主は「(地元の人が)人がたくさんいすぎるのも嫌だと実際言われる。しょうがないし、やるしかない」と語った。
きのう開かれた会議では、オーバーツーリズムの新たな対策として、大型連休の期間中に、国と神奈川・鎌倉市などで作る協議会が実証実験を行うことになった。来月の2日間、鎌倉駅前に誘導員を配置し、地図を配るなどして、長谷駅まで徒歩での移動を呼びかける。小町通りや鎌倉高校前にも誘導員を配置して、混雑に対応する。国土交通省関東運輸局・近藤光則観光部長は「集中度合いを分散する。マップ、看板で行動変容が起こるかどうか検証したい」と述べた。


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