“ドンロー主義”トランプ外交が示すアメリカの転換

2026年4月8日放送 4:05 - 4:14 NHK総合
視点・論点 (視点・論点)

アメリカの一連の動きを“ドンロー主義”という視点から整理し、トランプ政権下のアメリカ外交の転換について考える。トランプ大統領は2期目の就任後から西半球の国や地域を中心に自国の利益を全面に押し出した介入を行ってきた。トランプ大統領の一連の発言に対してアメリカでは“ドンロー主義”という表現が使われてきた。そもそもモンロー主義とは19世紀前半のアメリカ第3代大統領ジェームズ・モンローに由来。西半球はヨーロッパによる新しい植民地化の対象にならないこと、アメリカとヨーロッパとは相互不干渉と単独で宣言。アメリカの対外的なアイデンティティーの源になっている。
モンロー主義を基本的に立案したのはモンロー大統領のもとで国務長官を務め、のちに第6代大統領になったジョン・クインジー・アダムズ。大国となったアメリカは20世紀に入り、2度の世界大戦と冷戦を通じて国際秩序に全面的に関わるようになった。そのアメリカが今、自国の利益と安全の追求にひた走り、それ以外のことには極めて冷淡な態度をとる方向に舵を切っている。政権を支持してきたアメリカの右派インテリ層からは、イラン攻撃について介入主義批判の従来の立場からの逸脱という声も聞かれる。それでもMAGA派の約8割はイラン攻撃を支持している。トランプ政権下の現在の外交は、これまで誰もが予想しなかった変化をアメリカと世界にもたらしている。アメリカ外交の試行錯誤は世界を巻き込みながら長く続く可能性がある。


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