Nスタ (ニュース)
国会で新たな争点に浮上している年金制度改革。政府は将来受け取る年金額を増やすことを目的に、関連法案を今の国会に提出する予定。法案では、会社員らが入る厚生年金の加入条件を見直し、いわゆる年収106万円の壁を撤廃する。また会社員らが入る厚生年金の積立金を、基礎年金の底上げを図るために振り向けることなどが柱。この方針について厚生年金の流用ではないかと指摘する声もある。また年金そのものに対する不信感も。将来の生活に直結する年金。自民党内からは世論を考慮し、夏の参院選を前に法案の提出を先送りにするべきとの声が上がっている。というのも年金問題は与党にとって苦い記憶が。2007年、年金記録約5000万件が誰のものか分からなくなり、支給漏れの可能性が指摘されたいわゆる「消えた年金問題」。問題発覚後に行われた参議院選挙で自民党は歴史的大敗を喫した。自民党は法案の提出に向け党内調整を急ぐ方針。立憲民主党・野田佳彦代表は、法案を出せないとするならば、政権担当能力がないと断ぜざるを得ないと話した。年金への不安は解消されるのか。