「歌と踊りの祭典」に寄せる思い

2025年7月16日放送 4:49 - 4:54 NHK総合
国際報道 SPOT LIGHT INTERNATIONAL

バルト三国のエストニアで、5年に1度開かれる「歌と踊りの祭典」。伝統的な歌や踊りを披露し、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている。今年は約4万人が参加し、4日間にわたって開催。エストニアはかつて旧ソビエトに併合され、エストニア共和国と呼ばれた。現在はロシアと国境を接している。この祭典は、統制が厳しかった旧ソビエト時代も続けられ、1991年に独立を回復する原動力になった。ロシアがウクライナに侵攻したあと初めてとなる今年の祭典に、人々はどんな思いで臨んだのか。
指揮者の1人として祭典に参加したイングリッド・クルビッツさん。エストニアが旧ソビエトの共和国だったころから、歌と踊りの祭典に心を寄せてきた。1940年から約半世紀にわたり旧ソビエトに支配されたエストニア。1980年代後半、民謡や愛国的な歌が旧ソビエトの支配に抵抗の意思を示す手段となる。自発的に広場に集まり歌い始める人々。こうした動きは「歌う革命」とも呼ばれ、独立を求める機運を高め1991年に独立を回復。1800人余りの巨大な女子合唱団の指揮者を務めたクルビッツさん。当日朝のリハーサルまで歌い手への指導が続く。そして迎えた本番、参加者の中にはウクライナい思いを馳せる人もいた。クルビッツさんは、歌う革命の頃に親しまれた歌を指揮。歌を通じて民族が結束できることの喜びを噛みしめる。


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