NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
合意に至らなかった経緯として、そもそも首脳会談に入る前からウクライナの鉱物資源の協議を巡るアメリカとウクライナの立場というのは隔たりがあった。特に隔たりがあったのは、安全の保証を巡る議論。ウクライナはロシアとの停戦交渉に入るためには、将来のロシアの侵攻を抑止する安全の保証が必要だとして、ウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への加盟、または2国間の同盟関係などを求めてきた。これに対し、アメリカ側はこれまでウクライナのNATO加盟は否定。鉱物資源の共同開発に関わることが安全の保証になると繰り返してきた。さらに、ロシアのプーチン大統領を巡る両首脳の隔たりも改めて浮き彫りとなった。ゼレンスキー大統領が殺人者とは妥協できないと述べたのに対し、トランプ大統領はプーチン氏は約束を守ると述べたのは対照的だった。停戦交渉に向けては、まずはアメリカとウクライナの首脳どうしのこじれた関係を修復できるかどうか。こうした中で注目されるのは、ウクライナの側に立ってきたフランスやイギリスなど、ヨーロッパ各国がアメリカとウクライナの仲介をできるかどうか。