未解決事件 File.05 ”存在しない子どもたち”
2010年、3歳と1歳の子どもがマンションの一室で衰弱死した。シングルマザーだった母親は地縁のない大阪で子どもを部屋に閉じ込めて暮らしていた。2013年、横浜の雑木林から女児が遺体となって見つかった。母親は小学校に通学させず、自治体は家族の状況などを把握することができなかった。国は2015年、居住実態が把握できない子どもの所在確認に努めるよう指針を出した。それでも居所不明児童・生徒は少なくとも74人にのぼる。かつて、実子を社会から隔離し、死亡させた男性が服役を終えて取材に応じた。親族らに迷惑をかけてはならない、今の生活状況を知られたくないといった心理が働き、行政にも相談しなかったという。仕事で家をあとにしている間、子どもは家の中で1人きりだった。ある日、子どもは死亡していた。
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