視点・論点 (視点・論点)
生活に欠かせない存在となったコンビニエンスストアについて考える。元々はアメリカのスーパーマーケットの補完的な存在として誕生し日本に導入され、日本では限られたスペースで効率的な経営方式に組み替えられ独自の発展を遂げた。1974年にセブン-イレブン、75年にローソン、78年にファミリーマートが設立。POSレジシステム導入よる在庫管理も独自発展を遂げた理由にあげられる。24時間営業やドミナント立地戦略で利便性を増した。2000年ごろには需要が飽和したが、環境に合わせてさらなる成長を遂げた。
近年ではコンビニの社会的役割が重視され、環境問題対策、高齢者を中心に「身近な店舗」としてのニーズ、過疎地など買い物が困難な地域での取り組みなどが行われている。また、地域の治安維持・防犯対策にも協力しており、近年は災害対策の役割が増している。
セブン-イレブンを展開するセブン&アイHDがカナダの大手コンビニ企業から買収提案を受けている。セブン&アイがアメリカで展開するコンビニ事業の取得が狙いだとみられているが。半世紀にわたって独自に進化してきたインフラとしての機能を今後も維持・発展させていけるのか、単なる企業買収とは異なる視点が求められる。