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ブラジルで開催されているG20サミット(主要20か国・地域首脳会議)が閉幕した。首脳宣言が、去年に続き開幕初日に発表される異例の展開となったG20サミットの裏では、アメリカのトランプ次期大統領を見据えた、各国の思惑が渦巻く展開となった。ロイター通信によると、中国の習近平国家主席は19日もフランスのマクロン大統領と会談し、「中仏関係は世界的影響力を持っている」と述べた。ドイツのショルツ首相との会談では、中国製の電気自動車に課されているEUの追加関税問題を解決するよう要請するなど、活発に二国間外交を繰り広げている。そして、異彩を放ったのが多国主義に否定的なアルゼンチンのミレイ大統領。外国の首脳として、大統領選後にトランプ氏と唯一面会したミレイ氏は初日、習主席やバイデン大統領より遅く、最後に会場に到着。にこやかに写真撮影に応じていた議長国・ブラジルのルラ大統領が、唯一真顔だったと現地で話題になっている。自由主義を主張するミレイ氏は、飢餓対策に国家が介入すると明記された首脳宣言に反対意見を表明した。また、中国の習主席と初の会談も行ったという。最終日の写真撮影にミレイ氏の姿はなく、トランプ氏の就任まで2か月を前に、自国ファーストの動きが浮かび上がりつつある。