- 出演者
- 渕岡友美 檜山靖洋 首藤奈知子 三條雅幸 渡部圭司 今井翔馬 是永千恵 大政涼
オープニング映像のあとに出演者らが挨拶をした。
新たな経済対策を巡り自民、公明両党は国民民主党が求めるいわゆる年収103万円の壁の見直しにつながる内容を盛り込んだ修正案を示した。国民民主党はきょう修正案について党内で議論し、受け入れるかどうか判断する方針。政府が週内の取りまとめを目指す新たな経済対策を巡り自民、公明両党と国民民主党の3党は政策責任者による協議を続けている。きのうの協議で自民、公明両党は来年度の税制改正に向けた議論が今後行われることを踏まえ、国民民主党が求める103万円の壁を見直して所得税の控除額などを引き上げることやガソリン減税の実施にそれぞれつながる内容を盛り込んだ修正案を示した。協議のあと国民民主党の浜口政務調査会長は「かなり前向きな打ち返しがあり、お互いの間合いが詰まってきている」と評価した。また自民党の小野寺政務調査会長も「しっかりとした結論を得るように努力していきたい」と述べた。国民民主党はきょう午前、修正案について党の会合で議論し、受け入れるかどうか判断する方針。そして国民民主党が受け入れた場合、3党は合意文書を交わすことも含めて調整を行うことにしている。こうした中、3党の税制調査会長も初めて会談する。自民、公明両党は国民民主党から103万円の壁の見直しなど税制改正の要望について説明を受けたうえで丁寧に議論を進めることにしている。
APECの首脳会議やG20サミットに出席した石破総理大臣は一連の日程を終えたあと訪問先のブラジルで記者会見した。新たな経済対策を巡り国民民主党がいわゆる年収103万円の壁の見直しなどを求めていることについて「与党として真摯に検討させていただく」と述べた。日本時間の午前5時半ごろから会見した石破総理大臣。また党から議員に支給される政策活動費の在り方について問われたのに対し、石破総理大臣は「国民の信頼確保に資するよう早急に結論を得ていきたい」と述べた。
一連の日程を終え、石破総理大臣はペルーでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に合わせて、米国、韓国、中国などと首脳会談を行ったことについて「率直に議論を行うとともに個人的な関係を構築し、深める機会にできた」と振り返った。このうち中国の習近平国家主席との会談について「かみ合った議論ができた。今後、首脳間を含むあらゆるレベルで頻繁に意思疎通と往来を図り、課題と懸案を減らし、協力と連携を増やしていくために中国側とともに取り組んでいく」と強調した。APECとG20主要20か国の首脳会議の2つの会議を通じて「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性を強調した」と説明した。
G20の首脳会議が閉幕した。2国間交渉を重視する米国のトランプ次期大統領の就任を控える中、議長国ブラジルは貧困や気候変動対策を主要テーマに据え、多国間主義を象徴するG20として各国に共通するメッセージを打ち出すことに注力した形。G20の首脳会議はブラジルのリオデジャネイロで日本の石破総理大臣など各国の首脳が出席して2日間の日程で行われた。19日は閉幕にあたって議長国ブラジルのルーラ大統領が演説し、G20の結束を訴えた。先立って発表された首脳宣言では、不平等が地球規模の課題の根底にあるとして貧困や飢餓対策、それに気候変動対策に各国が資金を動員して取り組むことなどが盛り込まれた。また国際貿易について去年のG20の宣言などで触れられた保護主義に反対するという文言は使わず、公正で開かれた多角的貿易体制を確保することが必要だと強調している。中東情勢についてはガザ地区とレバノンにおける包括的な停戦を支持することへの結束を表明したほか、ウクライナ情勢を巡っては包括的で公正かつ恒久的な平和を支持するイニシアチブを歓迎するとしている。
リオデジャネイロの市原記者に聞く。今回のG20はどんな成果があったか。貧困や飢餓への対策として食料安全保障などに取り組むグローバルアライアンスが発足するなどG20として一定の結束を示すことには成功した形。また首脳宣言の採択には全会一致が原則とされるが、議長国ブラジルは合意が得られたとして初日に発表した。ただ、文言の修正を求められる状況になる前に発表を急いだ面もあるとされている。19日の閉幕前にはロシアから出席したラブロフ外相がウクライナ軍が米国が供与した射程の長いミサイルでロシア領内を攻撃したとして米国やウクライナを非難するなど溝が深まっているのが実情。来年1月には米国のトランプ次期大統領が就任するが、G20各国にとってはどのような影響があるか。大きな影響を受ける課題の1つが気候変動の問題。今回のG20でも首脳宣言で結束して取り組んでいく方針が改めて確認された。しかしトランプ氏がこのところ相次いで発表している次期政権の閣僚人事からも、化石燃料を増産する姿勢が改めて鮮明となている。さらに1期目と同じように温暖化対策の国際的枠組みであるパリ協定からも離脱すると見られている。気候変動以外の分野でも米国第1主義を掲げるトランプ氏が立場の異なる国々と地球規模の課題の解決にどこまで協調するのかは見通せない。今回のG20でもトランプ氏との関係の近さをアピールするアルゼンチンのミレイ大統領が首脳宣言の一部の文言には同意しないなど強気の姿勢を見せていて、早くも多国間で足並みをそろえていく難しさがあらわになっている。
東京・渋谷の現在の様子、気象情報を伝えた。
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アゼルバイジャンでは気候変動対策を話し合う国連の会議COP29が開催されている。焦点となっている途上国の気候変動対策を支援する資金を巡って議長国の首席交渉官は20日の夜までにより完全な形の草案を取りまとめたい考えを示し、交渉が難航する中、合意に向けて前進できるか注目される。今回のCOPは途上国の気候変動対策を支援するための資金について新たな目標額を決めることを目指しているが、支援の金額や分担方法を巡り先進国側と新興国や途上国側との間で意見の隔たりが続いている。議長国アゼルバイジャンのラフィエフ首席交渉官は19日、途上国への資金援助について「あしたの夜までに最初の完全な草案を作るべく取り組んでいる」と述べ、これまで複数の支援額の案などが併記されていた草案を最終的な合意文書により近づけたい考えを示した。その上で前日にG20主要20か国の首脳会議で発表された首脳宣言でこれまで先進国の公的資金が中心だった途上国への資金援助を巡り、民間資金の活用を促進する方向性が示されたことについて、COP29においても重要な論点となっているという認識を示した。
COP29では、気候変動対策について議論が続いている。温室効果ガス削減のため各国で普及が進められているのがEV=電気自動車。世界的に需要が高まっている。その動きを経済成長に生かそうとしているのが2045年までに先進国入りを目指すインドネシア。EVの製造に欠かせない鉱石、ニッケルの世界最大の生産国。世界的な潮流に乗って開発に力を入れているが、急速な取り組みに懸念も生じている。この夏、インドネシアで開催された国際モーターショー。韓国に中国、さらにベトナム。各国のメーカーがEVを出展した。EVバッテリーなどに欠かせないのがニッケル。経済成長につなげようとインドネシア政府は鉱石を加工しないまま輸出することを禁止。国内で付加価値をつける戦略を強力に進めている。インドネシアでは各地でニッケル産業への設備投資が進んでいる。首都ジャカルタの北東2500キロ余りにあるハルマヘラ島。ニッケル鉱山があり、6年前、中国などの企業が進出して工場を建設した。各地の工場では、地元で採掘されたニッケルの鉱石をEVバッテリーやステンレス鋼に使われる材料などに加工、出荷している。ニッケルの産業化が進む一方、足元では異変が。インドネシア最大のニッケル加工の工業団地の1つ。地元住民からはこの周辺で環境問題が起きているという指摘が出ている。ウィテタクリンさんは半世紀にわたり地元の海で漁を続けてきた。ウィテさんは採掘や工場の活動が活発になるにつれ、海底に泥が積もり、魚の生育環境が奪われている。地元当局によると、この周辺の去年の漁獲量は前の年と比べて3割近く減少。ほとんど姿が見られなくなった魚種も確認されている。
異変は生活に欠かせない水にも。工業団地に近い集落では、地下から水をくみ上げて使ってきた。ところが水質が悪化。飲み水として適さなくなった。水を購入せざるをえなくなった住民たち。費用は毎月の支出の1割に膨らんでいる。工業団地を管理する会社はNHKの取材に対して「すべての規制を順守して必要な許可を取得し、定期的なモニタリング結果では規制基準を満たしているとしたうえで土砂が海に流れ込むのを防ぐ対策や、飲料水を供給する設備の建設などに取り組んでいる」などとコメントしている。急速なEVシフトはさらなるひずみを生んでいる。島の衛星画像。6年前に撮影したものは海岸まで緑の森で覆われている。ことしの画像では、緑が失われ、土がむき出しになった場所が広がっている。地元のNGOはことしまでに失われた森林が6000ヘクタール余りに上ると指摘している。加工に必要な電力を賄うため工業団地には石炭火力発電所が建設されている。米国のNGOのことし1月の報告書によると、石炭火力発電所は5基建設され、今後さらに7基増える。温室効果ガスの実質ゼロ実現に向け、石炭火力発電所の早期廃止を掲げるインドネシア政府。ただ、企業がみずから使う電力を生産する発電所については対象外としている。地元で環境保護を訴える団体は政府の行動は矛盾に満ちていると訴える。経済の専門家、インドネシア経済法律研究センター・ビマユディスティラ所長は「国際社会の理解を得るためにも対策が必要だ」と指摘している。インドネシアのエネルギー鉱物資源相は国内のニッケル産業が盛んな一部地域で水質や健康に影響が出ているという認識を示している。一方で政府は環境への配慮は必要なものの経済成長には欠かせないという立場。経済成長と温室効果ガスの削減や環境問題どう両立させていくのか、知恵が求められている。
きょうから3日間、「錦秋のかんさい」と題して関西各地の紅葉を中継で伝える。初回のきょうは京都市左京区の詩仙堂。江戸時代の文人の山荘に設けられた庭園から。案内するのは京都放送局の菊田アナウンサー。京都市左京区にある詩仙堂。ここは徳川家康の仕えた武将であり、文人でもある石川丈山が建てた山荘。詩仙堂という名前の由来となった部屋が詩仙の間。掲げられているのは李白や杜甫など中国の著名な詩人36人の肖像画。これらは狩野探幽が描いたものとされている。広さ4畳半のこの部屋から眺めるために丈山みずから設計した庭園。中国の山水画をイメージしてつくられた。紅葉の赤、サツキの緑、そして砂の白という3色のコントラストを楽しむことができる。カエデの木々がこの庭より一段低い場所に植えられているため畳に座ったときに目線の高さでこの紅葉を楽しめるそんな工夫も施されている。建物を出て広大な1000坪にもおよぶこの庭園を散策しながら間近で紅葉を楽しむというのも1つの魅力となっている。そしてこの庭園には、丈山が初めて庭園に取り入れたというあるものがある。それがししおどし。ししおどしは田畑を荒らす動物を追い払うためにこの音を使った装置だが、これらを改良して庭園に丈山が初めて取り入れた。川の水を利用してこの音を出すという装置。音が響き渡ると、庭園に静けさ、さらに引き立たせて際立たせてくれる。静けさの中で楽しむというこの紅葉、ことしは12月の頭ごろまで楽しむことができるということ。
地方の私立大学について。全国に600校以上ある私立大学のうちおよそ7割が規模の小さい定員4000人未満の大学で多くが地方にある。これらの大学では少子化などの影響で今年度定員に対する入学者の数が9割を下回った。さらに悩みを深めているのが今年度始まった国の修学支援新制度の見直し。多子世帯の学生などが給付型奨学金を受ける際の世帯収入の上限が引き上げられた。その一方で大学側の要件は厳格化された。3年連続で大学全体の学生数が定員の8割未満になるとその大学の新入生は制度を利用できず奨学金などを受け取れなくなる。この見直しが一因となって地域の人材育成に影響も出始めている。
兵庫県にある関西国際大学。国際関係や経営、看護など6つの学部でおよそ2600人が学んでいる。ことしの大学全体の定員充足率は80%。数値を引き下げる要因となっているのが教育学部。以前は人気の学部として保育士や幼稚園、小学校の教員など多くの人材を送り出してきた。自宅から通う学生が多く、地元での就職を望む学生の受け皿にもなってきた。しかし3年前から入学者が減り始め、ことしは定員を大きく割り込んだ。この大学では、全学生の11%が修学支援新制度を利用している。制度が使えるかどうかは受験生の志望校選びに影響するため定員の8割以上の学生を確保することは死活問題。ことしから保育士を目指す学生に月額5万円を支給する独自の奨学金制度を作るなど対策に取り組んできた。しかし来年度の教育学部の定員をいったん減らすことを決断。定員8割を下回らないようにするための苦肉の策。修学支援新制度の見直しで必要な定員を確保できず、来年度から制度を利用できなくなった私立大学は8校。取材では保育士や教員などの養成課程を持つ大学が含まれていることも分かっている。大学経営に詳しい専門家、東京大学大学院教育学研究科・両角亜希子教授は制度の見直しによって地域に不可欠な人材を育てる大学まで影響が及ぶ可能性を指摘する。
こうした中、保育士などの養成課程の開設に踏み切ったのが共愛学園前橋国際大学。地域の保育士不足解消のため再来年度から定員50人のコースが加わる。この大学でも全学生の14%が修学支援新制度を利用している。それでも保育士などの養成コースを新設できるのは大学全体の入学者が増加しているから。ここ数年、志願者は増加傾向にあり、現在1200人の定員を上回る学生が在籍している。この勢いを利用すれば新しいコースの入学者が少なくても大学全体で定員を満たせると見込んでいる。この大学の売りは自治体や地元企業と協力した地域に根ざした教育。この日は地元の自動車関連企業による出前授業。この企業が学内に導入予定のカーシェアの料金を学生たちに考えてもらう。こうした実践的な授業を受けることで学生は地元で働くイメージを膨らませることができる。市役所でのインターンも単位として認定。こうした取り組みで地元での高い就職率を実現している。人気の大学となることで地域に不可欠な人材を育てる道を維持したいと考えている。修学支援新制度の見直しについて文部科学省は「経営悪化で大学が閉校し、学生が行き場を失うなどの事態を避けるために必要な措置。定員の5割以上の学生を確保し進学就職率が9割以上であれば制度を利用できる救済措置も用意している」としている。地域に必要な人材を育てる場をどう維持するか、考えていく必要がある。
ソニーグループはアニメや音楽ゲームなどの知的財産権に関わる事業の拡大を目指していて、関係者によるとKADOKAWAの買収に向けて検討している。KADOKAWAは出版以外にもアニメやゲームなどに強みがあるほか、動画配信サービスを運営するドワンゴと経営統合するなどコンテンツ事業に力を入れている。ソニーグループこの会社の株式をおよそ2パーセント保有しているほか、ゲームの子会社にも出資している。今回、買収を検討するねらいはKADOKAWAのコンテンツを取り込むことでエンターテインメントの事業を強化することにあるとみられる。
セブン&アイはカナダのコンビニに大手アリマンタシュオンクシュタールから7兆円規模の買収提案を受けている。これに対してセブンイレブンの創業家側を中心に設立する会社がTOB=公開買い付けを行って株式を買収し非上場化を検討している。きのう新たに今年度中に完了させるという案が軸になることと、その資金規模が8兆円を超えることが分かった。メガバンク3行に加え米国大手金融機関から資金を調達する計画。資金調達では創業家と金融機関は伊藤忠商事にも打診している。
政府は企業の間で二酸化炭素の排出枠を売買する「排出量取引」について、近く専門家による会議で具体的な制度の大枠を示す。それによると二酸化炭素の排出量が年間10万トン以上の企業には取引への参加を義務づける方針で、大手の電力・鉄鋼・化学・自動車などの分野の300〜400程度の企業が対象になる見込み。政府は2026年度に企業ごとの排出枠などの詳細を固め、2027年度から本格的な運用を開始する予定。
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政府税制調査会はきのうの専門家会合で、中小企業に対する法人税の優遇措置について議論した。中小企業にかかる法人税には所得が一定額以下の場合に税率が低くなるほか、設備投資を行う代わりに税額の一部が差し引かれるなど様々な優遇措置が設けられているが、委員からは成長投資への姿勢など効果の検証を求める意見が相次いだ。中小企業向けの税制については来年度の税制改正に向けた与党の税制調査会で具体的な議論が行われる見通しで、政府税制交差会としては中長期的な視点での議論を行うとしている。
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東京・渋谷からの中継を交えて全国の気象情報を伝えた。
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