アゼルバイジャンでは気候変動対策を話し合う国連の会議COP29が開催されている。焦点となっている途上国の気候変動対策を支援する資金を巡って議長国の首席交渉官は20日の夜までにより完全な形の草案を取りまとめたい考えを示し、交渉が難航する中、合意に向けて前進できるか注目される。今回のCOPは途上国の気候変動対策を支援するための資金について新たな目標額を決めることを目指しているが、支援の金額や分担方法を巡り先進国側と新興国や途上国側との間で意見の隔たりが続いている。議長国アゼルバイジャンのラフィエフ首席交渉官は19日、途上国への資金援助について「あしたの夜までに最初の完全な草案を作るべく取り組んでいる」と述べ、これまで複数の支援額の案などが併記されていた草案を最終的な合意文書により近づけたい考えを示した。その上で前日にG20主要20か国の首脳会議で発表された首脳宣言でこれまで先進国の公的資金が中心だった途上国への資金援助を巡り、民間資金の活用を促進する方向性が示されたことについて、COP29においても重要な論点となっているという認識を示した。