タイ 「SAF」生産加速 カギは原料に

2024年8月28日放送 4:42 - 4:49 NHK総合
国際報道 SPOT LIGHT INTERNATIONAL

今注目の燃料「SAF」とは持続可能な航空燃料のことで使用済み油などを原料にしている。CO2排出を大幅に削減できることから世界の航空会社が脱炭素の切り札として急ピッチで導入を進めている。高まる需要に供給が追い付かず世界的SAF争奪戦が起きている。今注目を集めているのがタイ、原料が豊富とされ生産を大きく加速させている。タイでは屋台から毎日大量の使用済み油が発生する。今タイではこうした屋台から回収した油がSAFに生まれ変わろうとしている。タイの大手エネルギー会社が回収を行い、1kgあたり20バーツ(約85円)で買い取る。こちらの屋台では使用済み油を売り1日約1000円の収入となっている。企業側は集めた油から不純物を取り除き精製しSAFを生産している。タイのエネルギー大手は今年の春以降、自社運営のガソリンスタンド270か所余りに一般家庭向けの回収スポットを設置した。タイではこれまで使用済油を回収する仕組みが不十分で川や下水などに不適切に捨てられ水質が悪化に悩まされてきた。これまで“厄介もの”だった使用済みの油が新たなビジネスチャンスを生み出そうとしている。欧米や日本の航空会社の多くが2030年に使用する航空燃料の10%をSAFにする目標を掲げている。IATAによると2024年のSAFの世界生産量は全体の燃料需要に対し僅か0.5%にすぎず供給が追い付いていない。タイのエネルギー大手はSAFのプラントを建設中で来年から生産を始める計画。農業大国タイでは今SAFの原料として注目されているのが農業廃棄物。砂糖の製造過程で発生するしぼりかすはこれまでは農業廃棄物として焼却処分されるのが一般的だった。日本の繊維メーカーは農業廃棄物を有効活用する実証事業に6年前から取り組んでいる。


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東レ国際航空運送協会バナナバンコク(タイ)NHKプラスウドンタニ県(タイ)

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