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中国の習近平国家主席は14日、ベトナムを訪れ、最高指導者トー・ラム共産党書記長と会談した。会談で、習主席は、トランプ関税を念頭に、両国は一方的ないじめに反対すべきだと批判したうえで、中国の巨大市場はベトナムに対し常に開かれていると述べ、関係強化のメリットを強調した。習主席はこのあと、カンボジアなどトランプ関税で高い税率を設定された国々を訪問する予定で、自らの陣営に引き寄せる狙いもありそう。こうした国々は、中国の呼びかけに理解を示す姿勢はみせるとみられる。ベトナムの首脳は、貿易のルール遵守を中国とともに求めると応じている。中国に駐在する東南アジアのある国の大使は、東南アジアにとっては、米中どちらも大事な存在、どちらにもつかないし、アメリカに報復もしないと断言したという。中国に肩入れしすぎてアメリカの反発を買うのは避けたいのが本音で、中国も共闘までは期待していないとみられる。ある日中関係筋は、中国は持久戦を覚悟したとしている。中国としてはアメリカが折れるまで待つ戦略で、アメリカ以外の販路を確保する必要がある。東南アジアの他にも外交攻戦を強めるとみられる。中国は、持久戦になれば、選挙や支持率を気にしなくていい自分たちのほうが有利とみている。米中の貿易摩擦は世界経済へのダメージが大きく、両国がどこまでチキンゲームを続けるのか、各国の懸念も深まっている。