ニュースウオッチ9 (ニュース)
米国・トランプ新大統領は「米国の黄金時代はまさに今始まる」と述べた。第47代大統領に。
就任式を終えた米国・トランプ新大統領は、予告どおり次々と政策の大転換を打ち出した。超大国・米国はどこに向かうのか。米国・ワシントンから報告。就任初日、慣例にとらわれないトランプ劇場第2幕の始まりを見たという印象。トランプ大統領は昨夜、ホワイトハウスに4年ぶりに入り、主に返り咲きた。8年前に取材していたときは、政治家の経験がなく、政権をどう運営するか、手探りな部分も見られたが、今回は再び支持を得て自信に満ちた強気の姿勢がうかがえる。米国にとっても、世界にとっても、異例のスタートとなった1日を取材。
日本時間のきょう午前1時過ぎ、大統領就任式に臨んだ米国・トランプ大統領。会場となった連邦議会議事堂の広間には、約800人と見られる参加者が集まった。式には歴代の大統領たちの姿も。IT大手のトップらも出席。米国史上最高齢での就任となったトランプ大統領。注目の就任演説は、「米国の黄金時代はまさに今始まる」とのことばから始まった。米国第一主義を強調し、国家のビジョンを語った。さらに「一連の歴史的な大統領襟に署名する。米国の完全な復活と“常識の改革”が始まる。きょうから政府の公式方針として、性別は男性と女性、2つだけだ」と述べた。約30分に及んだ演説。スタンディングオベーションが何度も起きる中、パナマ運河を巡る発言などでは、米国・バイデン前大統領らが立ち上がらない場面もあった。
米国・ワシントン中心部では、トランプ大統領を一目見ようと、多くの人たちが集まっている。トランプ大統領を乗せた車が通ると大きな歓声が上がった。2万人が待つアリーナに移動したトランプ大統領は、支持者の前で署名するというパフォーマンスも。地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱するとする大統領令に署名。「DEI」と呼ばれる多様性などの理念を追求する政策など、バイデン前政権時代の78の大統領令なども撤回された。一方、就任式が行われているワシントンでは、トランプ大統領に抗議するデモ集会も開かれている。参加者は、トランプ大統領の就任で、女性や性的マイノリティーの人たちの権利が脅かされているなどと訴えていた。
4年ぶりに戻った米国・ホワイトハウス。トランプ大統領は、大統領執務室で記者団を前にさらなる大統領令などへの署名を続けた。署名の合間に記者からの質問に答えた。ほかにもトランプ大統領は、WHO(世界保健機関)から脱退すると表明して大統領令に署名。2021年1月に連邦議会に乱入した事件で訴追された支持者らについて、約1500人に恩赦を与えると発表。来月1日からメキシコやカナダからの輸入品に25%の関税を課す考えなどを改めて示した。トランプ大統領は「全ての国が米国を利用している。いい“ディール(取り引き)”ができていない。米国でのビジネスには一律関税をかける」と述べた。