Mr.サンデー サンデーDOCS
20世紀末に日本を最も恐怖に陥れた予言が、「ノストラダムスの大予言」。1973年に刊行された五島勉の著書で、シリーズ累計600万部を超える大ベストセラーとなった。フランス人の医師で占星術師でもあったミシェル・ノストラダムスが語った予言は、「1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくるだろう」というもの。五島氏は著書の中で、恐怖の大王の正体について「核戦争や大気汚染という説が存在する」と記していた。この頃は完全失業率が過去最悪を記録し、東海村JCO臨界事故が発生。世界では米英軍がイラクへ大規模攻撃を行い、台湾やトルコが大地震に見舞われ多数の死者が出ていた。不安定な社会情勢の中で五島氏の言葉は奇妙な説得力を持ち、世界滅亡の予言は日本中に不安を拡散した。