NNN ストレイトニュース (ニュース)
フランスでAI(人工知能)を使った映画の祭典が開かれた。まったく撮影をしなくても、まるで実写のように作成できる技術が映画界に波紋を広げている。フランス・パリの映画館ではAIで作られた映画が上映されるAI映画祭が開かれている。フランスの映画制作会社が開催したこの映画祭。参加条件は制作の過程でAIを用いること。テーマはリアリティーで、世界中から267作品が集まった。「JAMAIS NANSA SOUVENIRSI」by Ella Bediaは1970年代のアルジェリアが舞台。制作した22歳のエラさんは、8月に映画祭のポスターを見て初めてAI映画を製作。撮影はゼロ。パソコンに「歩いている人物」「1970年のアルジェリア」と入力すると、映像は自動で出来上がった。5秒の動画ができるまでわずか1分。作品は2、3週間で仕上がった。映画「アメリ」監督のジャン=ピエール・ジュネ審査委員長は進化に驚きを隠せないと語る。一方でフランスの俳優や声優らは雇用が減ることを恐れており、政府に法規制を求めた。映画界は転換期に差し掛かっている。