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相鉄線天王町駅から徒歩5分の所にあるのが中華 福屋。この場所で80年近所の常連客に親しまれている人気店。店を切り盛りするのは横山さん親子。主に麺類の調理を担うのは母の悦子さん。炒めものをするのが息子の信行さん。元々は家族3人で営業していたが、今年5月に父親が亡くなり、親子2人で切り盛りするようになったという。看板メニューが五目そば950円。塩味のスープに大きな具がたっぷり乗っている。海老チャーハンは息子が創作したもの。玉ねぎの甘さが際立つチャーハンに大きな海老が10匹も乗った贅沢なもの。
中華 福屋の朝は午前5時半、母のスープの仕込みから始まる。スープに火をかけるとその間に朝風呂に入るのが日課だという。その後、チャーシューや野菜の下準備にとりかかる。その後午前8時頃、息子が店に来て、仕込みを開始。11時開店するとすぐに常連が来店。常連が頼んだのは肉入り野菜炒め。昼時には大賑わいで厨房は大忙し。忙しい昼時には常連さんが洗い物をお手伝いすることもあるという。客足が落ち着いた頃、メニューにはない麻婆茄子の注文が常連から入る。それでも食材があれば、客のわがままにも付き合うという。店の誕生は昭和21年。酒屋だった店を中華料理店に変え、中華 福屋となった。昭和41年に2代目が悦子さんと結婚。3年後に信行さんが誕生した。信行さんはその後ホテルに就職し、宴会を担当し料理とは無縁の生活を送っていたという。32歳でホテルを退職し入店。見様見真似で仕事を覚えたという。今年2月、父が病に倒れた。以来、2人で店を切り盛りするようになった。店に立ち続ける母親について信行さんは「おふくろが頑張っているおかげでこの店は成り立っている。おふくろありきの店」だと感謝の意をあらわしていた。悦子さんは85歳まではやりたい、仕事が好きだからなどと話した。