news every. (家族で守る東京100年食堂)
1889年に創業した蛇の市 本店を取材。寶井英晴さんが5代目を務め、長男の晶英さんは後継者。妻の友紀さんが女将、英晴さんの弟の雄三さんが調理を担当。名物の「江戸前ばらちらし」に使うシャリは能登の契約農家が作っていて、海鮮ネタは毎日、豊洲に通うことで仕入れている。「江戸前鮨8貫」のなかで、オススメは穴子。店の初代は小説家の志賀直哉と交流があり、志賀は店名の名付け親になってくれたという。バブルの頃、ツケで通えると店は大繁盛。次第に経営が落ち込むなか、打開策として始めた居酒屋部門が店を支えてくれたという。
東京スカイツリーが開業した年、英晴さんが5代目を継承。さらに日本橋の再開発により、店を移転。居酒屋は閉め、家業である寿司だけで勝負することになった。晶英さんは「昔から受け継がれてきた味を守っていきながら、日本橋で頑張っていきたい」などと語った。